
教員採用試験は各地方公共団体で試験問題が違います。その為、市販の問題集を活用しても解けない問題が多々あります。本県教員採用試験の特徴としてまず挙げられるのは、試験合格倍率が非常に高いということです。例年、全国1、2を争う倍率となり、特に高等学校受験者においての合格は狭き門となっております。
一般教養試験においては社会科学と自然科学で全体の約3分の2を占めます。沖縄に特化した問題として、琉球・沖縄の歴史、文化等が毎年出題されていて、今後もその傾向は変わらないでしょう。
教職教養試験において注目したいのは本県の教育重要施策が毎年かなりの配点で出題されていることです。このことから、沖縄県教育委員会が策定・作成している学校教育施策に関する資料は今後もすべて出題の可能性があるとみてよいでしょう。特に最近の教育施策は出題の可能性が高い傾向にあるので、要チェックです。又、2018年実施試験は学習指導要領総則の解説からの出題が多くありました。それをふまえ、早期に学習指導要領に関する対策を実施する必要があります。
二次試験は教科によって実技試験がある教科もありますが、個人面接、小論文、模擬授業は必須です。
二次試験においては個人面接のような人物試験が特に重視されます。教師という職業は、児童生徒の前に立ち、模範となったり、指導したりする立場にある。その為、教師自身の人間性は、児童生徒の人間形成に大きな影響を与えるものである。それゆえ、特に近年の教員採用試験では“人物評価”を重視する面接による選考が採用合否のキーポイントになっています。教育基本法の第1条にもありますように、「人格の完成を目指す」ことを職務とする人(教育者)を選ぼうとする場面ですから、人物重視の考えは十分に納得できると思います。
小論文には絶対的な正答というのはありません。したがって、そこにはその文を書いた「あなた」という人物が反映されています。論作文には、教育にかかわる知識や指導力と同時に、あなたの人柄や人間性が表れるのです。また、教職に対する揺るぎない情熱、意欲も表れてきます。そのように考えれば論作文はあなたという人物をアピールする絶好の機会であり、読み手に自分の教育観や教育への熱意を伝え、自分を知ってもらうチャンスに他ならないのです。
模擬授業は教科の一部をさせるもので、時間は7分から15分前後、導入の部分が一般的です。最近は模擬授業後にいくつかの質問が試験官からあります。指導内容以上に、与えられた時間内にどれだけ児童生徒を大切にした授業をしようとしたか、がポイントです。それだけに受験者は「授業力」を付ける練習を十分にしておくことが必要です。
まなび道では学校現場同様の黒板も設置していますので、効率的に活用し、模擬授業対策が行えます。